注目される第二新卒採用に必要な見極めのポイントとは?

近年、採用市場において「第二新卒」という言葉を耳にする機会が増えました。
第二新卒とは、企業ごとの取り決めによりますが、一般的には新卒から3年以内に転職を考えている若手人材を指し、20代前半の中途採用者がこのカテゴリーに該当します。
これまで、新卒採用や中途の即戦力採用が主流でしたが、採用市場を取り巻く様々な変化から第二新卒の採用は避けて通れないものになりつつあります。
特に、将来の投資として若手人材を確保したい大手企業や、事業拡大を狙う急成長企業が採用を強化している傾向があります。
なぜ、第二新卒が企業から注目されるようになったのでしょうか。
本コラムでは、その背景や第二新卒を見極めるポイントについて解説していきます。

注目される第二新卒採用に必要な見極めのポイントとは?

目次

  1. 第二新卒はなぜ注目されているのか?採用難時代の到来
  2. 第二新卒採用を行うメリットと、陥りやすい注意点
  3. 自社で活躍するポテンシャル人材の見極め方とは
  4. まとめ

【1】第二新卒はなぜ注目されているのか?採用難時代の到来

依然として続く、新卒の売り手市場

近年の新卒採用市場は、少子化などの背景から就職希望者数よりも求人数のほうが多い、いわゆる「売り手市場」となっています。
厚生労働省の調査では若者人口の減少は引き続き変わらないとされており、売り手市場は依然として続くものと予想されています。

転職前提の就職活動

求人情報・転職サービス「doda」の登録者データによると、2024年に入社1年目時点での登録者数が過去最多を記録したことから、1社に長く勤めあげるという考え方から、キャリア形成において柔軟な考えを持ち、早期に自分に合った職場を見つけようとする働き方に対する価値観の変化をうかがうことができます。
また、退職代行サービスといった新しいサービスが普及していることも影響を及ぼしていると考えられます。

中途採用の難化

早期離職の補填として、まず考えられるのが即戦力の中途採用ではないでしょうか。
しかし、「doda」の中途採用の転職求人倍率の推移をみると、2024年4月~2025年2月までの平均が約2.74倍となっており、中途採用の難易度も上がっていることが見て取れます。

このように、新卒採用・中途採用ともに人材の獲得や定着が難しくなる中で、新たな人材確保の手段として第二新卒の注目が高まっています。

【2】第二新卒採用を行うメリットと、陥りやすい注意点

第二新卒には、優秀な人材を早期に獲得できることにより育成次第で将来任せられる業務の幅が広い点や、早期離職防止・採用コストの低減など、多くのメリットがあります。
特に、将来への投資として人材確保を狙い、育成ノウハウもある大手の企業様におすすめの手段と言えるのではないでしょうか。

その反面、一般的に第二新卒の見極めは難しいとされており注意も必要です。
中途採用のように経験やスキルで判断することが難しいため、新卒採用同様にポテンシャルで評価する必要性がある点や、入社後に再度早期離職してしまうことを防ぐために、ストレス耐性やなぜ転職に至ったのかという理由を深掘りして候補者の価値観や職業観を把握する必要があります。
しかし、新卒就活の記憶が新しい若手層は、面接や適性検査対策の経験があり正確な見極めが非常に難しく、新卒採用と比べて少ない面接回数で退職理由や自社を希望する理由を重点的に確認する必要があります。その結果、能力が高いと感じて採用したはずなのに、新しい環境でその力をなぜか発揮できないというケースが起こることも珍しくありません。

【3】自社で活躍するポテンシャルのある人材の見極め方とは

再度の早期離職を防ぎつつ新しい環境で活躍してもらうために、企業はどのように第二新卒を見極めるべきでしょうか。
前述の通り、第二新卒の候補者は社会人経験の短さから、業務知識や業務上の問題解決の経験を主とした見極めを行おうとすると、本来のポテンシャルが見抜けないことがあります。
そのため、業務遂行や問題解決のベースとなる「思考力」を見抜くことが第二新卒採用における成功のカギと言えます。

思考力とは?

思考力とは、「考える力」など問題解決をする上でベースとなる能力を指しています。この力があることで、コミュニケーション能力などのソフトスキルを、業務の場面で効果的に発揮することができると言われています。
一方で思考力が不足していると、業務の場面でソフトスキルをうまく発揮できない、といった苦戦ケースが発生する可能性が高まります。
また、新卒採用よりも業務の経験値があるとはいえ、一定の育成コストがかかることからも、前の職場で学んだことを新しい環境でどのように応用するのか、自ら考えて自律的に行動できる人材であることが重要だと当社では考えます。

思考力はどう見極める?

一般的に、面接だけで思考力を見極めることは難しいと言われています。
前述のように問題解決の過程で発揮される力であるため、面接場面での質疑応答だけで確認することが難しく、限られた時間内で効率的に面接をする必要があり、面接官の高度なスキルが必要となります。
面接官トレーニングや、面接官同士の目線合わせなどを行うことも有効ですが、いずれも採用担当者様の工数が増加してしまうため、面接の序盤で検査ツールを活用することがおすすめです。
ツールを活用することで、深堀りしたいポイントに合わせてあらかじめ質問を厳選し、面接官の目線のブレを抑制することができます。
面接だけで正確に評価しづらい第二新卒において、候補者を客観的に見極める最適な手段と言えるのではないでしょうか。

【4】まとめ

いかがでしたでしょうか。
優秀な若手人材を確保するために、第二新卒の獲得は非常に重要な手段の一つです。
企業に様々なメリットがある一方で、面接での見極めが難しい点や新しい採用戦略が必要になることから、採用担当者様の負担が増加していることも事実です。
本コラムでご紹介したように、第二新卒の採用において活躍できる人材を確保するには思考力が重要であり、その見極めにはツールの活用が効果的であることをご理解いただけたと思います。

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