入学者の傾向把握だけでなく
学びへの動機づけにも活用したい

入試検証 学生指導

副学長/教授

福島 一政先生(左)

教務部 教育企画課

森田 学様(右)

導入目的

  • 学内ポートフォリオに表示する情報の一つとして
  • 学生が成長実感を抱き、自身の関心や強みを把握するため
  • 教員が学生の資質に気づき、成長を促すため

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01

学内ポートフォリオの改良に向けて、新しい指標を求めていた

追手門学院大学は入試改革の一環として「アサーティブプログラム」「アサーティブ入試」を実施しています。高校生と複数回に渡り面談を行い、大学で学ぶ意義を考え、学習に向かう意欲を高めたうえで選抜を行う入試です。この入試の検証のために、以前よりベネッセ i-キャリアの大学生基礎力レポート(アセスメントテスト)を受検させていました。また、この取り組みとは別に、授業の履修状況、成績、出欠情報を教職員と学生の双方が確認できるポートフォリオ「オイナビ」の開発も進めていました。
この2つのツールを使い、中退の可能性がある学生群の洗い出しや、成績不振者の指導に役立てていたのですが、さらに一歩進めて、学生の学修成果をより把握しやすくし、学生自身が成長を実感できるシステムにしたいと考えました。
そこで候補に挙がったのが、GPS-Academicでした。思考力というGPAとは別の視点から学修成果を測ることができ、PBL型授業との親和性が高いこと。加えて、大学生活の満足度や意欲を問うことが可能なアンケートがあること。また、大学独自の設問も設定可能なこと。特にこの3点が決め手となり、導入を決意しました。

point
02

学生の刺激になる効果的な見せ方を模索したい

2018年度から全学部の新入生を対象に結果を活用することもあり、実施の面でも工夫を行っています。新入生オリエンテーションでの説明だけでなく、1年次のゼミを担当する各教員によるアナウンスや、職員が電話で補足の説明も行いました。結果として、約1,800名の学生が受検し、受検率は全体の97%を達成。上々の滑り出しだと言えます。今後は2~4年次の学生にも受検させる予定ですので、受検率を維持するため、学生への告知方法や実施の方法を含め、新たな施策を検討したいと考えています。
加えて、GPS-Academicの受検結果は、設計を改良した学内ポートフォリオ「※オイナビ」へと搭載していく予定です。まだシステムは作成途中ですが、単にテストの結果を見せるのではなく、その学生の立ち位置がわかるような見せ方にしたいと思っています。今までは、単にGPAを提示しても、「1.5が低いのか、高いのかが、学生は判断がつかなかったからです。現状の「オイナビ」は、自分のGPAが学部・学科のどの位置にいるのかがわかるよう可視化しています。GPS-Aについても、自分がどのような立ち位置にいて、どこに強みがあるのかをわからせることが目的ですので、データの見せ方には工夫が必要だと思っています。 また、ポートフォリオにはGPS-Academicの結果以外に、GPA、SPI、課外活動の内容と教員のフィードバックなども載せる予定です。複数の角度から活動履歴や実績、成績の推移を見せることで、学生の気づきを増やしていきたいと思っています。
本学は、すべての学部の学生に担当教員として「アカデミックアドバイザー」と呼ぶ専任教員をつけています。これまでも中退の予防や、成績不振の指導にあたっていましたが、今後はこの発展したポートフォリオを活用し、学生の成長により強く寄与する指導を行えるよう指導体制をつくっていければと思います。

開発中の学内ポートフォリオ「オイナビ」のイメージ

開発中の学内ポートフォリオ「オイナビ」のイメージ
開発中の学内ポートフォリオ「オイナビ」のイメージ