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出口との親和性こそ最大の特徴であり、惹かれた点
本学は以前からベネッセ i-キャリアの「大学生基礎力レポート」をキャリアセンターが主体となり受検させていました。当時のアセスメントの目的は、大学生活の早期においてキャリア形成に活用することでした。そのため1・2年生のみを対象としており、受検結果を学生のキャリア形成に役立たせるためにガイダンスや自己分析に活用させることが中心でした。キャリアへの活用は十分に行えておりましたが、得られた集団データを分析して何らかの改革に率先して役立てる、ということはしておりませんでした。
そんな時、大学生基礎力レポートのデータを教学改善に使えないか?と思いベネッセ i-キャリアの担当者に質問した際に紹介されたのがGPS-Academicでした。以前からGPS-Academicは大学生基礎力レポートの後継にあたるアセスメントと聞いておりました。ですので、始めは単純なアセスメントの乗り換えのつもりで内容を聞いていましたが、よく聞くとGPS-Academicで測る思考力、姿勢・態度、経験の測定項目は、大学の出口、つまりは卒業後に活躍するうえで必要な力により直結しているものでした。実際、本学と関わりの深い企業に協力してもらった調査では、学生の能力として重視するものとして、GPS-Academicで測る批判的思考力やレジリエンスによく似たものが挙げられていました。
この説明を聞き、アセスメントに大学の出口との関連性を見出し、その活用方法も、これまでとは違ったものを考えました。一つは、学生に対する新たな目標の提供です。例えば4年生にGPS-Academicを受検させて、最終的な就職先と突合して分析・可視化をする。そうすると、「この分野に就職した学生はこうした能力が高い」と数値で表すことができます。それはGPAとは違った、別の有効な目標になるでしょう。同様に、我々がどのような人材をどのような方法で育成するのか、各種ポリシーや入試など、様々な教育内容を見直す指標にすることもできます。
このように、これまでよりも活用の幅の広さを感じたことが、単なる乗り換えではなく、より前向きにGPS-Academicを導入した理由です。